― 流れ橋にて ― 心に残る風景と時間 ―
こんにちは。
今日は少し足を伸ばして、京都・八幡市にある「流れ橋(上津屋橋)」へ行ってまいりました。前日の雨が上がり、朝から空気が澄んでいて、花々の香りが一層強く感じられました。薔薇が美しく咲き誇り、あたりにはどこか懐かしさを含んだ風景が広がっていました。
「流れ橋」とは、木津川にかかる全長約356メートルの木橋で、正式名称を「上津屋橋」と言います。この橋の最大の特徴は、川の増水時には橋板が外れて流されるよう設計されていること。流されても流されても、地元の方々の手で再建され、今日まで受け継がれてきました。その構造と歴史から、何度も映画や時代劇の撮影地として使われ、「時代を超える風景」としても知られています。
今回の訪問は、動画撮影を兼ねてのもので、約3時間、橋や川の流れ、風に揺れる草木の様子を丁寧に収めていきました。点心づくりという日常を一旦離れ、自然の中で過ごすこの時間は、心を整える貴重なひとときでもありました。
撮影の合間、橋のたもとで出会った薔薇の美しさに心を打たれ、自然と短歌が浮かびました。
雨の香に 咲いては濡れる 薔薇の色
映す三刻 滴に込めて
雨上がりの空気の中で、静かに咲いている薔薇。濡れた花びらに陽が差し込む瞬間の美しさは、言葉では言い表せないものがありました。三刻(およそ6時間)の撮影は、まさにその美しさを映し取るための時間であったように思います。
この「流れ橋」という場所には、何度も流され、そして立ち直るという、静かで力強い物語が息づいています。それは、まるで私たちの仕事や日常にも通じるものがあるように思いました。点心づくりもまた、一つひとつ丁寧に、時には失敗も乗り越えながら続けていくもの。何気ない毎日の積み重ねが、やがて一つの味となり、形となってお客様のもとへ届いていく――その過程を、あらためて大切に感じる一日でした。
これから夏に向かって気温も上がり、仕込みや作業の工夫もさらに求められる季節になりますが、本日感じた自然の美しさと「流れ橋」の静かな強さを胸に、またひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたいと思います。
最後に、橋の上で聞いた風の音や川のせせらぎが、まるで遠く昔の声のように感じられたことを記しておきます。それはまるで、「変わらぬものも、変わりながら残ってゆくのだよ」と語りかけてくれるような響きでした。
皆様もぜひ、季節の移ろいを感じる旅へと、足を運んでみてはいかがでしょうか。
今日は少し足を伸ばして、京都・八幡市にある「流れ橋(上津屋橋)」へ行ってまいりました。前日の雨が上がり、朝から空気が澄んでいて、花々の香りが一層強く感じられました。薔薇が美しく咲き誇り、あたりにはどこか懐かしさを含んだ風景が広がっていました。
「流れ橋」とは、木津川にかかる全長約356メートルの木橋で、正式名称を「上津屋橋」と言います。この橋の最大の特徴は、川の増水時には橋板が外れて流されるよう設計されていること。流されても流されても、地元の方々の手で再建され、今日まで受け継がれてきました。その構造と歴史から、何度も映画や時代劇の撮影地として使われ、「時代を超える風景」としても知られています。
今回の訪問は、動画撮影を兼ねてのもので、約3時間、橋や川の流れ、風に揺れる草木の様子を丁寧に収めていきました。点心づくりという日常を一旦離れ、自然の中で過ごすこの時間は、心を整える貴重なひとときでもありました。
撮影の合間、橋のたもとで出会った薔薇の美しさに心を打たれ、自然と短歌が浮かびました。
雨の香に 咲いては濡れる 薔薇の色
映す三刻 滴に込めて
雨上がりの空気の中で、静かに咲いている薔薇。濡れた花びらに陽が差し込む瞬間の美しさは、言葉では言い表せないものがありました。三刻(およそ6時間)の撮影は、まさにその美しさを映し取るための時間であったように思います。
この「流れ橋」という場所には、何度も流され、そして立ち直るという、静かで力強い物語が息づいています。それは、まるで私たちの仕事や日常にも通じるものがあるように思いました。点心づくりもまた、一つひとつ丁寧に、時には失敗も乗り越えながら続けていくもの。何気ない毎日の積み重ねが、やがて一つの味となり、形となってお客様のもとへ届いていく――その過程を、あらためて大切に感じる一日でした。
これから夏に向かって気温も上がり、仕込みや作業の工夫もさらに求められる季節になりますが、本日感じた自然の美しさと「流れ橋」の静かな強さを胸に、またひとつひとつ丁寧に取り組んでいきたいと思います。
最後に、橋の上で聞いた風の音や川のせせらぎが、まるで遠く昔の声のように感じられたことを記しておきます。それはまるで、「変わらぬものも、変わりながら残ってゆくのだよ」と語りかけてくれるような響きでした。
皆様もぜひ、季節の移ろいを感じる旅へと、足を運んでみてはいかがでしょうか。
